宝くじで高額当選を引き当てた場合、銀行に申請することで
『高額当選証明書』の発行を受けることができます。
高額当選証明書はいくらから発行されて、どのような効力を持っているのでしょうか?
実際に見ていきましょう。
宝くじを購入して見事高額当選を引き当てて、夢のマイホームを購入。
ところが翌年、思いもよらず税務署から
「マイホームの購入資金はどこから捻出したのですか?」という詮議が…
もちろん「宝くじが当選したので」と説明しますが、その証明を求められて困惑。
「そんなまさか」と疑うようなエピソードですが、
これは実際に宝くじで高額当選を引き当てたある人の話です。
ご存知の方が多いとは思いますが、
宝くじの当選金は『当せん金付証票法』という法律の規定によって、
所得税が課せられません。
ところが、宝くじに当選したからといって国が
「この人は宝くじでいくら当選金を得た」と把握してくれるのではありません。
突如として預金口座に数億円単位の残高が増えたり、
資金が不明な住宅の購入などは、脱税に目を光らせる税務署の監視の目に
止まってしまうわけです。
「何度か高額当選を果たしても税務署から連絡があったことはない」
という方もいますが、宝くじの当選金による所得であることを証明できず
所得税を徴収されてしまった悲惨なエピソードも実際に存在します。
平成29年現在、所得税の税率は4,000万円超で最高の45%。
例えば1億円の当選金も、宝くじの当選金だと証明できなければ
単純計算で4,500万円は税金として泡のように消えてしまうわけですから、
宝くじの当選金であることの証拠を手にすることには重要な意味があるといえます。
宝くじで手にした当選金であることを証明してくれる
唯一の証拠が『高額当選証明書』です。
高額当選証明書、正しくは『証明依頼書』という書類は、
銀行の定型様式に当選人の住所氏名、当選したくじ券の情報や当選金額などを記入し、
その内容に間違いがないことを銀行が証明したものです。
高額当選証明書は、100万円を超える当選金が発生した場合にのみ発行されるもの
ですから、いわば「高額当選者の証」ともいえるステータス性の高い書類になりますね。
高額当選を果たすとくじ券は銀行に渡すことになるので、
高額当選証明書を記念に保管している方も多いようです。
ただし、先ほど説明したとおり、
高額当選証明書は高額な所得の出所を証明する力を持っている重要な書類です。
「一度は手にしてみたい!」と憧れの念を抱いているかもしれませんが、
実際のところは「高額当選を手にしたら絶対に入手するべき!」という位置づけの書類ですね。