宝くじで高額当選を果たすと思い描いた夢を現実のものにしようとするでしょう。
ところが、いくら高額当選によって生涯給与を超えるような大金を手にしても
絶対にしてはいけないことがあります。
それは一体何なのでしょうか。
実際の高額当選者に対するアンケート結果をまとめた『宝くじ長者白書』。
高額当選者に当選金の使い道を質問したところ、
1位は貯蓄、2位は借入金の返済という回答で、
1位と2位だけで65%を占める結果になりました。
意外にも堅実派が多い実際の高額当選者ですが、
サラリーマンを対象におこなった調査では
「宝くじに当選したら仕事を辞める?辞めない?」の回答が
ほぼ真っ二つに分かれたそうです。
宝くじの話を同僚や仲間内とすると必ず登場する
「当選したら仕事を辞める」という意見ですが、
これこそが「高額当選を果たしても最もしてはいけないこと」だと言われています。
1,000万円を超える高額当選者のみに配布されるガイドブック『その日から読む本』にも、
現在の仕事を辞めずに働き続けることが勧められています。
ジャンボ宝くじの一等前後賞を合わせた当選金は
サラリーマンの生涯給与を軽く超えるので、確かに仕事を辞めてもお金に困ることはないでしょう。
しかし、それは「それまでと同じ生活を続けていれば」の話です。
思いもよらない大金を手にして気が大きくなったまま、
マイホームや高級車などを購入していると、生活水準はどんどん上がってしまい、
数年と経たないうちに底をついてしまいます。
人間は人生の半分の時間を仕事に費やすと言われているのですから、
仕事を辞めてしまえばそれだけの時間を退屈に過ごすことになります。
それまでに築いた人間関係をもムダにしてしまうのですから、
高額当選を引き当てても絶対に仕事を辞めてはいけません。
「これまでの感謝を込めて、当選金の半分を両親にプレゼントしたい」
これも当選金の使い道を語る中でよく登場する話ですが、
対策なしに実行するのは絶対にNGです。
宝くじの当選金が非課税になるのは「当選者が得た所得として」だけです。
当選によって得たお金を分け与える行為は、たとえ家族であっても『贈与』とみなされます。
例えば1億円の当選金を親にプレゼントした場合、
平成29年現在の税制では55%の贈与税が課税されます。
1億円に対する贈与税は55%で5,500万円。
つまり手元に残るのは4,500万円だけになります。
無策にプレゼントするのではなく、分配したい相手と共同購入したことにして
各々が当選金を受け取れば贈与税はかからないので、
必ず事前の対策を講じておきましょう。