宝くじ好きの方なら、「富くじ」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
ここでは富くじとは何かから、その富くじの発祥である、大阪府箕面市の箕面山龍安寺についてお伝えします!
富くじとは、江戸時代に流行した一種の宝くじのことです。
幕府から許可を得たお寺や神社が、修復費を得るために興業主になることが多くありました。
その方法が特徴的です。
まず、番号の書かれた「富札(とみふだ)」を発売します。
そして同じ番号の書かれた木札の入った箱を用意。
期日になったら箱の小穴から錐を差し込み、それが刺さった木札の番号が当たりとなります。
今とは異なる、面白い方法ですよね?
この富くじを始めたのが、箕面山龍安寺なのです。
飛鳥時代の658年に役行者(えんのぎょうじゃ)が弁財天を祀った箕面寺を建立したことが始まりとされています。
弁財天は財福、智恵、音楽、弁才の神として信仰されており、金運向上のご利益があります。
そんな箕面山龍安寺で、富くじは始まったのです。
箕面山龍安寺の富くじは「箕面富」と呼ばれ、身体健勝、家内安全、そしてなにより商売繁盛に強いご利益があると言われていました。
当時は、日本全国から大勢の人が箕面富を求めて押しかけるほど人気を集めました。箕面富に当選した人には、「大福御守」という、弁財天特別のお守りである「大福御守」を授かったそうです。
この「大福御守」は大変功徳が高く、人々からありがたがられていたそうです。
しかし、明治初期に諸事情から箕面富は中止となってしまいました。
昨年秋、なんとその箕面富が、昔通りの形式のまま復活したのです!
箕面の歴史的・文化的資源だとして、地域の住民や企業の協力により、復活を果たしました。
現在は毎年10月10日に、弁財天秋祭りで行われています。
瀧安寺にてミニ大福守(1,000円)を購入すると、この「箕面富」に参加できるそうです。
休日を利用して、箕面富のご利益を受けに来てはいかがでしょうか。
非常にご利益がある富くじ。
お寺で宝くじが買えるなんて、新鮮ですよね?
ぜひ、年に一度の「箕面富」にチャレンジしましょう!