噴水や池にコインを投げ入れている人の姿や、その底にコインがたくさん沈んでいるのを見たことはありませんか?
割とよく見る光景ではないかと思います。
では、なぜこんなことをするのでしょうか?
その行為には実は理由があるのです。
噴水や池といった水場にコインを投げるという行為は、元はイタリアのトレビの泉を真似ているのだと言われています。
トレビの泉では、泉に向かって後ろ向きでコインを投げて泉に入ると、もう一度ローマに来ることができるとされているのです。
そのため、観光客はこぞってコインを投げ入れているんですね。
実は昔からローマには大小様々な噴水があり、その噴水に向かってコインを投げるという行為そのものが神聖なものとされていました。
コインを投げることで、そこに祀られている神様の気を鎮めるとされていたようです。
本来は投げ入れるコインの枚数によって願いは変わってくるのですが、今は自分の好きに投げている感じがしますね。
ではなぜその風習がここまで日本に入ってきているのでしょうか。
それは、この風習がお賽銭と似ているからです。
お金を何かに投げる、という行為はお賽銭をお賽銭箱に投げることと一緒ですよね。
そのため日本人にとっては受け入れやすく、何かその地に関する願いを込める時に水場にコインを投げるようになったのでしょう。
ただ最近はその行為が少々目に余ることも…
動物園で生き物に向かってコインを投げてしまったり、その池や川の生態系に影響を与えかねないほど水底にコインが溜まっていたり、許可されていない場所でやってしまったり…
もちろん、その行為自体が悪いわけではありません。
場所と秩序を守って行うのなら、何の問題もないでしょう。
自分の行為は本当に問題ないのか、一度見直してみる必要があるかもしれません。
海外から日本に入ってきた、コインを投げるという風習。
そこには古くからの願いが込められていました。
常識の範囲内でその行為を楽しむようにしましょう!