店先にたぬきの置物があるのを見かけることってよくありますよね?
たぬきの置物が縁起物であることは、知っている人も多いと思います。
でもその理由を知っている人はあまりいないのではないでしょうか。
たぬきの置物にはどのような意味があるのか、詳しく見ていきましょう!
たぬきが縁起物だと言われている1つ目の理由は、その名前にあります。
「たぬき」を漢字で「他抜き」と書くと、「他を抜く」という意味を持ちますよね。
「他を抜く」、つまり他のお店を抜いて自分の商売が繁盛するように、という思いが込められているのです。
だから店先に置かれていることが多いんですね。
そして2つ目の理由は、たぬきの体にあります。
たぬきの体には、八相縁喜(はっそうえんぎ)が表現されているのです。
八相縁喜とは、8つの縁起という意味。
1つ目は笠。
たぬきの置物って大きな笠を被っていますよね?
この笠は、災難や悪事から持ち主を守ってくれる力があるんです。
2つ目は、目。
大きくてパッチリとした目は、あらゆる方向を見渡すことができます。
周囲に行き届いた気配りができるようになっているんです。
3つ目は、顔。
愛嬌のある顔立ちは、愛嬌が大切であるということを示しています。
特に商売においては、愛嬌は必須ですよね。
4つ目は、しっぽ。
たぬきのしっぽって、大きくてたくましいですよね。
そのたくましさは、物事を支える安定感を表しています。
また、しっぽには終わりという意味もありますよね。
終わり良ければすべて良し、立派なしっぽにはそういった思いも表れています。
5つ目は、大きなお腹。
大胆かつ腹を据えて物事に取り組む姿勢を暗示しています。
6つ目は、金玉。
かなり大きい金袋がついてますよね。
その名の通り、貯まるのはお金。
自分が好きに使えるお金が沢山貯まるように、という願いが込められています。
7つ目は、とっくり。
食事に困らないようにという思いをこのとっくりに託しているのです。
ですが、それだけではありません。
とっくりは漢字で「徳利」と書きますよね。
善行を行い、徳を積んでいくことが商売繁盛のためにも大切であるという意味でもあるのです。
そして8つ目は、通い帳。
たぬきの持っている冊子のようなものですね。
これは、お店とのやり取り記したもの。
昔江戸時代には、お酒はツケで買っていたんだそう。
そのやり取りを記したものなのです。
つまり、通い帳は信頼を得るために必要なもの。
商売に信頼は欠かせないということを示しています。
たぬきの置物には、頭の先からしっぽに至るまでたくさんの縁起が隠されていました。
お店だけでなく、自宅に置くことでも縁起を引き寄せることができます。
たぬきの置物をぜひ手元に置いて、自分の運気を上げちゃいましょう!